2017年12月17日日曜日

MIT Retail & Consumer products Conferenceに行ってきました

先日テストの合間を縫ってMIT主催のRetail & Consumer Products Conferenceに行ってきました。僕の興味はこの業界にあるので、めちゃめちゃ忙しい中でしたが頑張って時間を作って行ってきました。結果としては、予想を超える収穫があり、大満足です。
まず、パネリストやスピーカーが非常に豪華でした。スピーカーにはナイキのCIO (Chief Innovation Officer)、ロレアルのChief Product Accelarator、ブティック系の戦略コンサルティングファームであるカートサーモンのManaging Director(現在はアクセンチュアの一部)等がおりました。パネリストには、スターバックスのCSO (Chief Strategy Officer)、New BalanceのグローバルeCommerceシニアマネジャー、アマゾンのプロダクト&マーケティングリーダー、MITスローンのイノベーション&アントレプレナーシップの教授等が来ていました。以下に印象に残った内容をいくつか載せておきたいと思います。

小売の今後について
多くの人の見解として一致してたのは、小売は"Mass Personalization"の時代になっていくというもの。現在プロダクトの提供は企業が考えた一つの規格を消費者に対して提供するというものであるが、今後は大衆向けでありながら、一人一人のニーズに合わせてプロダクトやサービスが変わっていくというもの。わかりにくいと思いますので、ちょうど最近友達がシェアしてくれた良い事例があったので紹介したいと思います。こちらは電通が日本マイロソフトと提携をして、人の視線を認識してそれに応じて広告の内容を変えるというものです。従来通り広告のターゲットは広く一般的であるけど、個々人の興味に応じて広告の内容を変えていくというものです。もちろん、これを可能にするにはAIをはじめとする最新テクノロジーが使われるわけです。
Amazonの方は、最新テクノロジーの中でも特にMBAにいる間(=時間がある間)に勉強をしておいたほうが良いのはMachine Learning(機械学習)であると断言していました。機械学習とはある程度の数の情報を読み取らせ、その中からパターン・ルールを抽出し、それに応じて自らアルゴリズムを発展させていくというものです(詳しくは勉強中です。教えてくれる人募集中です)。つまり、今回の人口知能型屋外広告も、人の目の動きに関する情報を機械学習で事前に読み取らせて、パターン分け(右に視線が行く、真ん中に視線がいく、左に視線が行く)して、それぞれにあった広告を打ち出すということなのでしょう(右に視線がいったらA広告、左に視線がいったらB広告、、、)。小売のように多くの顧客データを扱う会社は、このMass Personalizationを機械学習を通じて実現していくであろうということが、このセッションから読み取れました。
また今回は話にでませんでしたが、多くのデータを蓄えるという観点からは、クラウドやビックデータ等についてもある程度知っておいたほうが良いのかと思います。

【参考記事】人工知能型屋外広告
http://marketing.itmedia.co.jp/mm/articles/1712/14/news088.html

vs Amazon
アメリカではほとんど全ての小売がvs Amazonを真剣に考えています。もはやほとんどの小売の業態に参入してきているので、まさにDesraptive (破壊的) と言えるかと思います。最近Whoolefoodsを買収して本格的に生鮮食品業界にも参入したことは、MBAのマーケティングの授業でもディスカッションの題材として取り上げられました。
さて、セッションの中でどのようにアマゾンに対抗するかという質問がモデレーターからされた時に、New BalanceのeCommerceマネジャーの方が答えた内容が印象的だったので共有したいと思います。その答えは、"Differenciated value proposition"。つまり、差別化です。アマゾンがほとんどの小売の業態に入ってきて、小売のそれぞれの業態のビジネスモデルがコモディティー化される流れは進んでいくが、もし自社の商品が十分に差別化されていたらそれらの流れにのまれずに済むということです。極めて当たり前の内容ですが、行うのは難しいのはこのことかと思います。また、小売で重要なのは何かという質問に対して、(業態によって異なるが)Trend (流行) とTechnologyを見ていくこと、そしてそれに伴う困難は、それらの変化に合わせてどのようにプロセスを柔軟に変えていけるかである、と答えていました。もちろん組織がNew Balanceほど大きくなければプロセスもある程度柔軟に変えれると思いますが、僕自身は非常に納得感のある答えだと思いました。

【12月18日追記】12月17日のBusiness Insiderの記事にまさにeveryone vs Amazonの記事があったので共有します。多分この筆者もこのコンファレンスに来てたんでしょうね。
"The $13.7 billion Whole Foods buy has turned the whole world against Amazon — and we'll see the sparks fly next year"
http://www.businessinsider.com/amazon-and-whole-foods-versus-everybody-2017-11




Mit Media LabというMITのテクノロジーセンターで開催されました。


クラスメートのアメリカ人と行ってきました。

アマゾンがどれほど市場を席巻しているかというプレゼンですね。

オススメの本の紹介です。

パネルディスカッションの様子。豪華なメンバーです。

2017年12月16日土曜日

Mod2の振り返り

さてさてMod2が終わりました。少しMod2の振り返りをしたいと思います。Mod2はファイナンス、マーケティング、ビジネス法、エコノミクス(経済)でした。アントレプレナーを押し出せるような科目はあまりありませんでしたが、以下に内容と所感をのせておきます。

ファイナンス
いわゆる一般的なコーポレートファイナンス。僕自身、大学でファイナンスの勉強は趣味でしていましたが、そちらはどちらかというと理論に重きが置かれてました。一方、MBAのファイナンスはエクセルを使ったより実践的な内容。例えば社債の利回り計算、株式評価(Stock Valuation)、企業価値評価(Firm Valuation)、モデリング及び企業の資本構成及び資本政策等です。
所感としては、実践的な授業でファイナンスのコンセプトを学ぶ上では重要な内容だと思います。例えば配当政策を変えた場合や会社の資本構成を変えた場合に、どのように株価に影響があるかということは、インベスターやバンカーのみならず、将来経営のポジションに立っていく全ての人にとっては有用かと思っています(もちろんそれだけで株価の変動要因を説明できるというわけではないですが)。
ファイナンスはある程度答えがある科目なので、勉強さえすれば確実に身になる科目かと思います。実際にファイナンスや会計の経験がない同期でも、Mod2の最後にはバンカーや会計士の人たちと普通にディスカッションができるレベルになっていたので、MBAに来て学ぶ価値はある科目かと思います。ただ僕自身は今後マーケティングやテクノロジー系を選択科目でとっていきたいと思っているので、今回が最後のファイナンスの授業と思っています。
ちなみに、バブソンの1学年は150人ぐらいで3クラスに分かれており、ファイナンスは2人の先生が担当していました。その中ジェーロム教授(リンクは以下)は全米で40歳以下の教授ベスト40に選ばれた方です。全ての先生がこのような輝かしい経歴を持っているわけではありませんが、アントレNo.1というだけあって、ちらほらとエッジの効いた素晴らしい先生がいるのがバブソンかと思います。

Jérôme Taillard
http://poetsandquants.com/2017/03/26/2017-best-40-40-professors-jerome-taillard-babson-college/


マーケティング
マーケティングは大学で学んだことがなかったので、かなり期待を持って望んでいました。結論としては、期待通りの内容でした。マーケティングはMod1のストラテジー(戦略)のクラスと同様、全てケースディスカッションで、クラスパティシペーションが40%(クラス中の発言の量・質で全体の評価の40%が決まる)です。僕自身、レクチャー形式の授業よりもケースディスカッションの方が面白いし(クラスへの貢献はまだまだですが)、真面目に予習をするので、得るものは多いです。マーケティングもしかりで、予習やクラスのディスカッションの中で、今までの実務でなんとなく進めてきた事やボンヤリとしていたものが、クリアになっていく感覚があり、有意義な時間を過ごせたかと思っています。
内容としては、5C (Customer, Company, Competitors, Collaborators, Context)、STP (Segmentation, Traget market selection, Positioning)、4P (Product, Place, Promotion, Price) の切り口での分析や、ソーシャルメディアの活用、マーケティングの観点からのCSRやイノベーション等です。
因みにバブソンは70%以上がインターナショナル生徒と国際色が豊かですが、教師も半分以上は非アメリカ人です。マーケティングの教授はなんと日本人で、授業以外にもサマーインターンの相談をしたり、ランチに行ったりさせていただきました。

ビジネス法
日本人大苦戦のビジネス法(笑)。試験が全部論述でしたので、英語力にハンデがある日本人は全員苦戦したこの科目。内容は、契約全般、過失における責任の所在、PL (Product liability)法、カルテル・ アンチトラスト、雇用契約と請負契約、インサイダー取引、知的財産等でした。1度だけ会社の設立形態を考えるグループワークが与えられた以外は基本的にはレクチャー形式でした。テストはケースが与えられ、法律的な観点から議論をしていくもので、2時間半の試験で大凡ワードファイル5枚(ダブルスペース)が目安とされています(僕は3枚半ぐらいしか書けませんでした笑)。内容はUSCPAのビジネス法とほとんど同じなので僕にとって新しい内容は少ないのですが、ビジネスをする上では全て必要なベーシクな知識かと思っています。

エコノミクス(経済)
こちらも一般的なミクロ経済学の内容です。こちらも大学である程度勉強をしていたので、知識面ではあまりビハインドはなかったと思います。因みに、MBAと大学の経済学の違いは、MBAは企業のPricingのためのミクロ経済学である一方、大学の経済学は国や企業の活動をマクロの観点で捉えるためのフレームワーク・理論を教えているという印象です。つまり、理論に寄っていたと思います。
内容は、各商品の特性と消費者の嗜好の経済的な関係の分析、企業のコスト構造の分析及び利益・収益最大化の価格の決定、ゲーム理論、垂直統合の経済的な分析等です。また、マーケティングとの合同授業が3回あり、一つのケースをマーケティングと経済の観点から議論をしました。また合同授業の3回目は、各グループがケースに登場してくるステークホルダーいずれかの役割を担い、各々のステークホルダーの利益につながるようなスキームを、ディスカッションを通じて導き出すというグループワークを行いました。
個人的な所感としては、経済の基本的なフレームワークを抑える事ができるのは良いなと思いましたが、あまりにも物事が単純化されすぎてしまい、現実と理論とのギャップを感じてしまいました。これを企業で生かす事ができるようになるためには、自分の会社をFortune500に入るレベルに成長させなければ、活用の方法は難しいかなと思ってます。


さて、上述しました通り、バブソンは3つのクラスに分かれており、Mod1とMod2(今学期)は同じクラスで授業を受けていましたが、Mod3(来学期)ではクラス替えとなります。またクラスの中でもさらに5-6人のグループがあり、そちらのグループもMod3以降に向けてグループ替えとなります。
アメリカ人やインド人のようにぺらぺら喋れない中でも、みんな僕の発言を辛抱強く聞いてくれたことにまずは感謝です。良くも悪くも相手を蹴落とそうとする競争的な雰囲気はなく、仲の良いクラスだったと思います。グループワークもそうですが、仲が良いというのが何をやるにも一番良いことだなと今は思ってます!
そして、グループワーク!こちらも最高に仲の良いグループだったと思います。中南米の二人(メキシコ、チリ)を筆頭に、笑いの絶えないグループで、なかなか日本や香港にいるときには経験できないような雰囲気でした。Thank you!!

クラス写真

グループ写真


2017年11月26日日曜日

サンクスギビング休暇とコネチカット旅行

アメリカは現在サンクスギビングホリデーで学校は5連休となっています。メキシコやニューヨーク、ワシントンDCに旅行している人が多い中、僕はボストンに残って、溜まりに溜まった事務作業をしたり、いろいろな人にあって話を聞いたり(いわゆるネットワーキング)、インターン探し等をしています。中々更新頻度が上がらないこのブログですが、ずっとカタイ話しか書いていなかったので、少しMBA生活以外のことも書いておきたいと思います。


コネチカット旅行
先日コネチカット州ニューヘブンに行ってきました。ニューヘブンはボストンとニューヨークの中間よりややニューヨークよりに位置するところにあります。世界的に有名な観光名所等はありませんが、ボストンと似ていて街全体がイエール大学をはじめとする学園都市になっていて、リフレッシュのための休暇としては良い場所かと思います。

ニューヘブンの位置関係

ニューヘブンの鉄道駅

ニューヘブン鉄道駅待合室

イエール大学の教会。シャンゼリアがティファニー製です。

ハンバーガー発祥のお店

イエール大学美術館内


イエール大学

イエール大学正門


サンクスギビング・ブラックフライデー
冒頭にも書いた通りサンクスギビングホリデーは5日間の休暇をいただいています。クリスマスは主にキリスト教徒のための休暇(もちろん国民全員が休みですが)、ベテランデーはベテラン(退役軍人)のための休暇、とそれぞれ対象が決まっている中、サンクスギビングホリデーは全国民が対象なので、アメリカ最大の長期休暇と言われています。
またブラックフライデーとはサンクスギビング休暇中の金曜日にあるクリスマス商戦の開始日にあたり、各小売店が大安売りをします。中国でいうところの11月11日(独身の日)にあたります。最近は日本でも様々な呼ばれ方(例えばユニクロは「感謝祭」)で、この時期にセールをする会社も出てきましたね。
僕自身もサンクスギビングホリデーはクラスメートや日本人MBA生とディナー・ランチに行ったり、ブラックフライデーは当日深夜12時にアウトレットに行ったりしました。混雑が嫌いなのでアウトレットに行くことは全く乗り気ではなかったのですが、結果的にはアメリカの習慣を見ることができて非常に良い経験になりました。因みにブラックフライデー当日の深夜に並んで安売りの品物を買おうとする人は、インド人、中国人、ヨーロパ系の方々がほとんどで、アメリカ人(日本人も)はほとんどいないという印象でした。


クラスメートが主催してくれたサンクスギビングディナー。
バブソン大学メニューとなっています。

ターキー。一人前です。


日本人MBA生の集まり。クラスメートの奥さんが作ってくれました。


アウトレット。開店前から並んでいます。

開店直前

開店

大安売りです

2017年11月11日土曜日

Babson Entrepreneurship ForumとJapan Innovation Night

1) Babson Entrepreneurship Forum
さてあまりご存知ないと思いますが11月9日から16日まではグローバルアントレプレナーシップウィーク(GEW)と呼ばれているようで、アントレプレナーシップ部門で全米トップのバブソン大学もこの期間様々なイベントが開催されています。本日11月9日にはバブソンアントレプレナーシップフォーラムが開催され、様々な起業家が講演、パネルディスカッションを行いました。このようなフォーラムは毎週のようにボストンでは開催されているのですが、今回はアントレプレナーシップにフォーカスをされているので、他のフォーラムとは少し違った観点でした。例えば、他のフォーラムでは「IoTは今後どうなる?」とか「今後アマゾンはどのようなサービスを出していくか?」といったような意見を求められる質問が多いのですが、今回のパネルディスカッションでは、パネラーに対して、「失敗の経験は?」とか「なぜ起業にあたりボストンを選んだ?」というようなパーソナルな体験を聞かれていました(就活のようでした笑)。将来自分自身が起業をする身になって聞くと非常に有意義なものかと思います。

オーリンホール(バブソンMBAの校舎)内


会場の雰囲気



2) Japan Innovation Nightについて
以前紹介したCIC (Cambridge Innovation Center) にてJapan Innovation Nightが開催されました。主に日本のイノベーションにフォーカスをしたイベントで、在ボストン日本領事館総領事の挨拶に始まり、バブソン大学の日本人教授がモデレーターとなりパネルディスカッションがされたり、日本からフィッシュ財団の女性起業家プログラムで来られている5名の方のピッチ、各企業の商品・サービスのデモ等があったりと盛り沢山のイベントでした。
私自身、ボストンに来てから学生と会う機会は非常に多かったのですが、駐在員等他の日本人の方々と会う機会がほとんどなかったので、非常に良いネットワーキングの機会となりました。

女性起業家によるピッチ(プレゼン)

ベンチャーカフェ(起業家の交流スペース)

パネルディスカッション



2017年10月30日月曜日

Cambridge Innovation Center とSalemハローウィーン

前々回のブログで宣言した通り、今回はバブソン外のアントレに関連する内容を少しだけ紹介したいと思います。

CIC (Cambridge Innovation Center)について
 Cambridge Innovation Center (以下CIC) とはスタートアップ企業と大企業のイノベーション部門が集積する、ボストン・ケンブリッジ地区MITのすぐ横にあるコワーキングスペースです。かの有名なアンドロイドもここから生まれ、CICでは現在年間70億円以上のベンチャー投資が行われています。CICについては同じくバブソンMBAに所属している服部さんの記事に詳しいのでこちらを参考にしていただければと思います(世界最大級のイノベーションハブ「CIC」の全貌に迫る)。
こちらのブログにも写真が掲載されていますが、服部さん企画でCICの日本人向けオフィスツアーに参加させていただきました。ツアーではCIC創設者のTim氏との質疑応答、社内ツアー、ベンチャーカフェの参加等をしていただきました。ベンチャーカフェとは、CIC内のスペースで行われている、ネットワーキングイベントで、CICにスペースを持っている企業や個人の他に、誰でも自由に出入りができます。テーマを絞ったピッチイベントやセッションの他に、アルコール片手に自由に会場にいる人と話す事ができるスペースもあります。こちらのブログ(地域に根差すスタートアップエコシステム: 良い偶然を生み出すためのネットワークづくり)も書かれている通り、スタートアップエコシステムを生みだす為には、「良い偶然を生み出す」仕組みのひとつがベンチャーカフェという事です。
現在CICの一部のプロジェクトにも参加させてもらっており、今後プロジェクトが進んでいくタイミングで、またこちらに書いていきたいと思います。


CIC正面入り口

Salemハロウェーンについて
さて全くアントレとは関係ないですが、先日ボストンから車で40分程度北にあるSalemという街でハロウィーンパーティーをしてきました。都市伝説のようにも聞こえますが、Salemという街は17世紀末に魔女狩りが行われたところのようです。あまり噂とか都市伝説は信じない人なので、少し調べてみましたが、"Salem witch trials"と検索すると相当な情報が出てきました。特に驚きだったことが、1692年に行われた魔女狩りの加害者(の子孫)の免罪が、2001年にマサチューセッツ州から正式に認められたという事です。つい最近まで魔女狩りの禍根を残していたことへの驚きとともに、魔女狩りが行われていたことの信憑性は高さを感じました(参考:The New York Times)。
なので、それにかこつけてハロウィーンになると多くの人がSalemに集まるようですが、我々も例外ではなく、約10年ぶりにお化け屋敷に入ったり、MBA同期と飲んだりで、良い一夜を過ごすことができました。

お化け屋敷


Witch City Taxi

 飲み会。服装は普段着です。

2017年10月20日金曜日

プロトタイプとFeasibility Analysis (実現可能性分析) について

アントレ第3弾です。本当はバブソン外の話を書く予定でしたが、Mod1がちょうど終わったのでこちらから書きたいと思います。

1. プロトタイプ(模型)について
以前の記事で我々のグループでは高齢者にフォーカスした商品作りを考えているという話をしましたが、その後その話が進み、授業の一環としてプロトタイプを作りました。プロトタイプというと仰々しいですが、要は模型です。講義ではプロトタイプの考え方の説明から始まりました。Prototyping で重要なことは①実験を行うために最も最短の方法を見つけること(Find the quickest path to experience)、 ②実行は最も良い思考である (Doing is the best kind of thinking)、という事です。以下の写真は、ドローンを使った新しいサービスのプロトタイプのようですが、大体1日未満で作り上げるそうです。
一通りの講義の後に、実際に我々もプロトタイプを作り、その発表があります。


我々のグループは高齢者向けのウェアラブルデバイスという事で、以下のようなものとなりました。(本件についてのツッコミはご遠慮願います笑)。


小学生の図画工作のレベルですが、実際に作ってみると頭の中で考えていた事以外にも、色々な問題点や改善点が出てきます。これを作る過程で多くのディスカッションがなされ、アイデアに磨きがかかっていくという事を経験しました。その他のチームも同様の事を行い、その後発表会があります。会場の雰囲気と他のチームの作品は以下の通りです。語弊を恐れずに言えば、ほぼ遊びです笑

講義の雰囲気

VRを使ったサービスのプロトタイプ

健康食品のプロトタイプ


2. 最終プレゼンについて
バブソンはモジュール制になっていて、1年生は来年5月までに4モジュールあります。Mod1の締めくくりとしてグループのアイデアのFesibility Analysis (実現可能性分析) を行い、Mod1で教えていただいた3人の教授(我々のチームは会計、戦略、アントレの教授)に対してプレゼンを行い、Q&Aを行うというものです。我々のチームは上記の高齢者向けのウェアラブルウォッチのFesibility Analysisを行いました。Fesibility Analysisとはプロダクトやサービスの実現の可能性(技術的実現可能性、採算の実現可能性等)を分析するもので、(多分)新規事業開発の事業計画書に近いものかと思われます。
さて、Feasibility Analysisを行うにあたって、様々なビジネススキルが必要とされます。将来の需要を予測するための統計スキル、将来の収支を考察するための会計スキル、自社のサービス・プロダクトを市場に提供するための戦略(マーケティング・オペレーション等)そしてゼロからイチを作り上げていく基本的な考え方(アントレプレナーシップ)です。
今回のプレゼンは、Mod1で学んだ上記4つ(会計、統計、戦略、アントレ)の集大成として位置付けられていて、それぞれの科目のGPAに10-15%程度影響します。バブソンではこれをSLE (Signature Learning Experience) と呼んでいます。
話は脱線しますが、僕がバブソンにアプライする時に「すべての授業が"アントレの観点"から行われる」と言われました。正直何言ってるのかよくわかりませんでした。アントレの授業はともかくとして、会計や統計の授業がどうなったら"アントレの観点"になるのか全く理解できませんでした。しかし、今回この最終プレゼンを行っていく中で、少し合点がいきました。例えば、会計の場合、一般的なMBAでは与えられた財務諸表の分析という観点がメインになるかと思います。もちろん投資銀行でやるようなモデリング等もあるかもしれません。しかし、バブソンの会計の授業では異常にキャッシュフローの比重が高いです(キャッシュフローステートメント作成やキャッシュに関わる指標の分析等)。なぜなら、現預金がなくなったら企業は倒産するからです(当たり前のことを書きました)。ベンチャー企業は大方資金繰りは厳しいものなので、講義でも利益と共にキャッシュフローが重視されるということなのでしょう。今回のFesibility Analysisも財務の観点が必要ですので、損益計算書の他にキャッシュフロー計算書を作成してプレゼンを行いました。

チームメートにも恵まれて、無事プレゼンも終え、今はMod1とMod2の間の束の間の休息です。最終プレゼン後の写真を撮り忘れてしまったので、その代わりアントレの授業の最後に見せてもらった、アントレに関するショートムービーをのせておきます。1ヶ月半、色々な事をさせてもらった後にみると、心に染みました。

      

2017年10月2日月曜日

ロケットピッチ・Blank Centerについて

中間テストも終わり、今週末は比較的ゆっくりとできているので、アントレ関連の第二弾を書きたいと思います。

1. ロケットピッチ
先週アントレプレナーの授業の中間テストとして、ロケットピッチの課題が与えられました。ロケットピッチとは本来起業家が投資家等に対して、自分のアイデアを短時間でピッチ(説明)するものです。ただ今回は、ピッチをビデオで録画・公開し、生徒の何人かと先生から評価・コメントをもらうというものでした。ピッチの時間は2分間で、PPTスライドも数枚作成しました。
評価の基準としては、ビジネスアイデア自体の質(CVP (Customer Value Proposition, 顧客に対する付加価値) が明確になっているか、Revenue modelが盛り込まれているか)と、プレゼンテーションの質(自身の意見をクリアに伝えられているか等)、という観点です。僕自身も10人以上のプレゼンテーションを評価しました。他の人のプレゼンテーションを見る事により、ビジネスアイデア自体から学びがあった事はもちろんのこと、プレゼンの方法やスライドの作り方といった点で学びがありました。
また個人的にロケットピッチの最も良かった点は、誰でも強制的にビジネスアイデアを考えさせられ、ある程度のところまでブラッシュアップをしなければならないという環境の提供、という点です。僕自身、色々アイデアは持っていたのですが、「これっ!」という一つに絞りきれず、なんとなく過ごしてきてしまいました。しかし、ここで一つのアイデアを選んで、深掘りしていく事で、自分のやりたい事や、自分の持っているアイデアの実現可能性等が以前に比べてクリアになってきたかと思います。私自身、ここでピッチしたアイデアは実現化させようと思っているので、Blank CenterのCohort Program (7週間プログラム) に登録しました。

2. Blank Center (Cohort program)
Blank Centerの正式名称は"The Arthur M. Blank Center for Entrepreneurship"で、Babson Collegeにおけるアントレプレナーシップ教育の本拠地となっています。アメリカにおける名称付けの例に漏れず、こちらの建物の名称はバブソンの卒業生でありHome Depoの共同創業者であるArthur M. Blankから名付けられています。
さて、普段の授業ではこちらの建物に入る機会は少ないのですが、先週よりBlank center主催のCohort programに参加しています。Cohort programとは自分の持っているビジネスアイデアをブラッシュアップし、それを実現化させる為のプログラムです。現在はオリエンテーション期間ですが、約40人程度の生徒が集まっており、3週間のオリエンテーション期間の後、30人に絞られ、その後、7週間のインテンシブプログラムが始まります。オリエンテーションの期間から、生徒一人に対して教授一人がメンターとして付くという非常に豪華なプログラムです。
先週初めてのオリエンテーションセッションがあり、ここで4人のグループに分けられ、各個人のアイデアを簡単にピッチしました。今回のグループは学部生2名とEvening MBA生、それと僕というメンバーでした。驚いた事に学部生2名(どちらも19歳)であるにもかかわらず、すでにマッチングアプリのプラットフォームは出来上がっているという具合で、彼らの優秀さに舌をまきました。
またさらに驚いたことに、そのうち一人は僕のアプリを実現化させる為に、エンジニアを紹介してくれて、来週エンジニアと打ち合わせを行う予定です。

このようにBabsonには色々なアントレのチャンスが転がっているます。入学時にはアイデア無しでも、在学中にアイデアを考え、それを実現化させる事も、やる気次第でどうにでもなると思っています。また、バブソンの外に目をむけても、ボストンエリアには非常に多くのアントレやネットワーキングのチャンスが転がっています。次回は先日訪問させていただいたCIC (Cambridge Innovation Center)について書きたいと思います。

バブソンアントレの総本山

入口入ってすぐのスペース。アントレ感がでてます。