2017年10月20日金曜日

プロトタイプとFeasibility Analysis (実現可能性分析) について

アントレ第3弾です。本当はバブソン外の話を書く予定でしたが、Mod1がちょうど終わったのでこちらから書きたいと思います。

1. プロトタイプ(模型)について
以前の記事で我々のグループでは高齢者にフォーカスした商品作りを考えているという話をしましたが、その後その話が進み、授業の一環としてプロトタイプを作りました。プロトタイプというと仰々しいですが、要は模型です。講義ではプロトタイプの考え方の説明から始まりました。Prototyping で重要なことは①実験を行うために最も最短の方法を見つけること(Find the quickest path to experience)、 ②実行は最も良い思考である (Doing is the best kind of thinking)、という事です。以下の写真は、ドローンを使った新しいサービスのプロトタイプのようですが、大体1日未満で作り上げるそうです。
一通りの講義の後に、実際に我々もプロトタイプを作り、その発表があります。


我々のグループは高齢者向けのウェアラブルデバイスという事で、以下のようなものとなりました。(本件についてのツッコミはご遠慮願います笑)。


小学生の図画工作のレベルですが、実際に作ってみると頭の中で考えていた事以外にも、色々な問題点や改善点が出てきます。これを作る過程で多くのディスカッションがなされ、アイデアに磨きがかかっていくという事を経験しました。その他のチームも同様の事を行い、その後発表会があります。会場の雰囲気と他のチームの作品は以下の通りです。語弊を恐れずに言えば、ほぼ遊びです笑

講義の雰囲気

VRを使ったサービスのプロトタイプ

健康食品のプロトタイプ


2. 最終プレゼンについて
バブソンはモジュール制になっていて、1年生は来年5月までに4モジュールあります。Mod1の締めくくりとしてグループのアイデアのFesibility Analysis (実現可能性分析) を行い、Mod1で教えていただいた3人の教授(我々のチームは会計、戦略、アントレの教授)に対してプレゼンを行い、Q&Aを行うというものです。我々のチームは上記の高齢者向けのウェアラブルウォッチのFesibility Analysisを行いました。Fesibility Analysisとはプロダクトやサービスの実現の可能性(技術的実現可能性、採算の実現可能性等)を分析するもので、(多分)新規事業開発の事業計画書に近いものかと思われます。
さて、Feasibility Analysisを行うにあたって、様々なビジネススキルが必要とされます。将来の需要を予測するための統計スキル、将来の収支を考察するための会計スキル、自社のサービス・プロダクトを市場に提供するための戦略(マーケティング・オペレーション等)そしてゼロからイチを作り上げていく基本的な考え方(アントレプレナーシップ)です。
今回のプレゼンは、Mod1で学んだ上記4つ(会計、統計、戦略、アントレ)の集大成として位置付けられていて、それぞれの科目のGPAに10-15%程度影響します。バブソンではこれをSLE (Signature Learning Experience) と呼んでいます。
話は脱線しますが、僕がバブソンにアプライする時に「すべての授業が"アントレの観点"から行われる」と言われました。正直何言ってるのかよくわかりませんでした。アントレの授業はともかくとして、会計や統計の授業がどうなったら"アントレの観点"になるのか全く理解できませんでした。しかし、今回この最終プレゼンを行っていく中で、少し合点がいきました。例えば、会計の場合、一般的なMBAでは与えられた財務諸表の分析という観点がメインになるかと思います。もちろん投資銀行でやるようなモデリング等もあるかもしれません。しかし、バブソンの会計の授業では異常にキャッシュフローの比重が高いです(キャッシュフローステートメント作成やキャッシュに関わる指標の分析等)。なぜなら、現預金がなくなったら企業は倒産するからです(当たり前のことを書きました)。ベンチャー企業は大方資金繰りは厳しいものなので、講義でも利益と共にキャッシュフローが重視されるということなのでしょう。今回のFesibility Analysisも財務の観点が必要ですので、損益計算書の他にキャッシュフロー計算書を作成してプレゼンを行いました。

チームメートにも恵まれて、無事プレゼンも終え、今はMod1とMod2の間の束の間の休息です。最終プレゼン後の写真を撮り忘れてしまったので、その代わりアントレの授業の最後に見せてもらった、アントレに関するショートムービーをのせておきます。1ヶ月半、色々な事をさせてもらった後にみると、心に染みました。

      

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