2018年7月26日木曜日

インドインターン日誌③

前回・前々回と会社のサービスについて書いてきましたが、今回も引き続きサービス及びインドの自動車産業を取り巻く環境について書いていきたいと思います。


1. インドの自動車業界
現在のインドの自動車産業は2,250億ドル(約25兆円)程度の規模と言われ、その内、オンラインは10億ドル(約1,100億円)程度と言われています。

既に、マーケットとしては巨大ですが、2022年までには3,500億ドル(約40兆円)となり、その内、オンラインによる取引は200億ドル(約2.2兆円)程度になると言われています。現在日本は世界第3位の自動車大国ですが、その日本を2018年から2019年の間には抜かすであろうと言われています。

少し古い情報ですが、2014年の段階では、インドの1世帯辺りの自動車保有率は6%程度で、日本の80%超と比較しても、まだまだ今後も伸びしろが多いという事がわかると思います。

その中で、マーケットリーダーとなっているのはMARUTI SUZUKI。インド政府とスズキで1981年に創業された合弁会社(スズキのこ会社)で、現在インドで約50%のシェアを持っております。トヨタがインド販路開拓のために、このマルチスズキと提携したのは、記憶に新しいかと思います。


2. インドの中古車eCommerce業界とDroom
話はeCommerce業界に戻りますが、この業界における重要な指標としてGMV(Gross Merchandise Volume)があります。Ecommerce サイトでは売り上げよりも、こちらで規模を表すことが多いです。

これは、例えば、100円の本を10冊eCommerceサイトで購入した場合のGMVは1,000円となります。市場規模もこの指標で計られているようで、DroomはGMVが年間約770億円(7億ドル)程度となります。

現在の中古車オンラインマーケットプレイスの市場規模が10億ドル(上述)なので、Droomは約70%のシェアを持っているという計算になります。


3. 中古車オンラインマーケットプレイスのプレーヤー
今後の成長が期待されているDroomですが、もちろん競合他社もいます。競合他社は大きく1. Online classifieds ads、2. Online discovery and content platformに分類分けされます。

1. Online classifieds ads
多様な商品が掲載されているマーケットプレイスです。通常、売り手も買い手も売買手数料や広告料がかからず、CtoCで自由に売買が行えます。特徴としては、掲載されている商品が多岐に渡り、アクセス数が高いところになります。

アメリカであればcragslistがそれにあたるかと思います。インドではOLXやQuikrが該当します。

2. Online discovery and content platform
通常のコンテンツサイトで、中古車検索サイトのようなイメージです。特徴としては、特定の商品に特化しており、掲載するのにお金がかかる場合もあります。Online classifieds adsに比べて検索機能が通常充実しています。

インドにおける中古車のOnline discovery and content platformはCar24、Trubill、 Credr、Spinny、Carwale、 CarDekho、CarTrade、Gaadi.com、Zigwheel等があります。

これらの会社は似たようなサービスを提供していますが、顧客ターゲットやアプローチは異なります。

例えば、Car24はCtoBのビジネスしか持っておらず、しかも在庫を抱えるビジネスモデルとなっております。DroomがBtoC, BtoB, CtoB, CtoCの全てのマーケットプレイスを持っており、在庫を抱えないビジネスモデルであることを考えると、一概に競合他社として比較するのは難しいかもしれません。


今回は短めですが、ここまでとしたいと思います。次回は最終回で、オフィスの雰囲気やインド人との仕事について書きたいと思います。

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