ファイナンス
いわゆる一般的なコーポレートファイナンス。僕自身、大学でファイナンスの勉強は趣味でしていましたが、そちらはどちらかというと理論に重きが置かれてました。一方、MBAのファイナンスはエクセルを使ったより実践的な内容。例えば社債の利回り計算、株式評価(Stock Valuation)、企業価値評価(Firm Valuation)、モデリング及び企業の資本構成及び資本政策等です。
所感としては、実践的な授業でファイナンスのコンセプトを学ぶ上では重要な内容だと思います。例えば配当政策を変えた場合や会社の資本構成を変えた場合に、どのように株価に影響があるかということは、インベスターやバンカーのみならず、将来経営のポジションに立っていく全ての人にとっては有用かと思っています(もちろんそれだけで株価の変動要因を説明できるというわけではないですが)。
ファイナンスはある程度答えがある科目なので、勉強さえすれば確実に身になる科目かと思います。実際にファイナンスや会計の経験がない同期でも、Mod2の最後にはバンカーや会計士の人たちと普通にディスカッションができるレベルになっていたので、MBAに来て学ぶ価値はある科目かと思います。ただ僕自身は今後マーケティングやテクノロジー系を選択科目でとっていきたいと思っているので、今回が最後のファイナンスの授業と思っています。
ちなみに、バブソンの1学年は150人ぐらいで3クラスに分かれており、ファイナンスは2人の先生が担当していました。その中ジェーロム教授(リンクは以下)は全米で40歳以下の教授ベスト40に選ばれた方です。全ての先生がこのような輝かしい経歴を持っているわけではありませんが、アントレNo.1というだけあって、ちらほらとエッジの効いた素晴らしい先生がいるのがバブソンかと思います。
Jérôme Taillard
http://poetsandquants.com/2017/03/26/2017-best-40-40-professors-jerome-taillard-babson-college/
マーケティング
マーケティングは大学で学んだことがなかったので、かなり期待を持って望んでいました。結論としては、期待通りの内容でした。マーケティングはMod1のストラテジー(戦略)のクラスと同様、全てケースディスカッションで、クラスパティシペーションが40%(クラス中の発言の量・質で全体の評価の40%が決まる)です。僕自身、レクチャー形式の授業よりもケースディスカッションの方が面白いし(クラスへの貢献はまだまだですが)、真面目に予習をするので、得るものは多いです。マーケティングもしかりで、予習やクラスのディスカッションの中で、今までの実務でなんとなく進めてきた事やボンヤリとしていたものが、クリアになっていく感覚があり、有意義な時間を過ごせたかと思っています。
内容としては、5C (Customer, Company, Competitors, Collaborators, Context)、STP (Segmentation, Traget market selection, Positioning)、4P (Product, Place, Promotion, Price) の切り口での分析や、ソーシャルメディアの活用、マーケティングの観点からのCSRやイノベーション等です。
因みにバブソンは70%以上がインターナショナル生徒と国際色が豊かですが、教師も半分以上は非アメリカ人です。マーケティングの教授はなんと日本人で、授業以外にもサマーインターンの相談をしたり、ランチに行ったりさせていただきました。
ビジネス法
日本人大苦戦のビジネス法(笑)。試験が全部論述でしたので、英語力にハンデがある日本人は全員苦戦したこの科目。内容は、契約全般、過失における責任の所在、PL (Product liability)法、カルテル・ アンチトラスト、雇用契約と請負契約、インサイダー取引、知的財産等でした。1度だけ会社の設立形態を考えるグループワークが与えられた以外は基本的にはレクチャー形式でした。テストはケースが与えられ、法律的な観点から議論をしていくもので、2時間半の試験で大凡ワードファイル5枚(ダブルスペース)が目安とされています(僕は3枚半ぐらいしか書けませんでした笑)。内容はUSCPAのビジネス法とほとんど同じなので僕にとって新しい内容は少ないのですが、ビジネスをする上では全て必要なベーシクな知識かと思っています。
エコノミクス(経済)
こちらも一般的なミクロ経済学の内容です。こちらも大学である程度勉強をしていたので、知識面ではあまりビハインドはなかったと思います。因みに、MBAと大学の経済学の違いは、MBAは企業のPricingのためのミクロ経済学である一方、大学の経済学は国や企業の活動をマクロの観点で捉えるためのフレームワーク・理論を教えているという印象です。つまり、理論に寄っていたと思います。
内容は、各商品の特性と消費者の嗜好の経済的な関係の分析、企業のコスト構造の分析及び利益・収益最大化の価格の決定、ゲーム理論、垂直統合の経済的な分析等です。また、マーケティングとの合同授業が3回あり、一つのケースをマーケティングと経済の観点から議論をしました。また合同授業の3回目は、各グループがケースに登場してくるステークホルダーいずれかの役割を担い、各々のステークホルダーの利益につながるようなスキームを、ディスカッションを通じて導き出すというグループワークを行いました。
個人的な所感としては、経済の基本的なフレームワークを抑える事ができるのは良いなと思いましたが、あまりにも物事が単純化されすぎてしまい、現実と理論とのギャップを感じてしまいました。これを企業で生かす事ができるようになるためには、自分の会社をFortune500に入るレベルに成長させなければ、活用の方法は難しいかなと思ってます。
さて、上述しました通り、バブソンは3つのクラスに分かれており、Mod1とMod2(今学期)は同じクラスで授業を受けていましたが、Mod3(来学期)ではクラス替えとなります。またクラスの中でもさらに5-6人のグループがあり、そちらのグループもMod3以降に向けてグループ替えとなります。
アメリカ人やインド人のようにぺらぺら喋れない中でも、みんな僕の発言を辛抱強く聞いてくれたことにまずは感謝です。良くも悪くも相手を蹴落とそうとする競争的な雰囲気はなく、仲の良いクラスだったと思います。グループワークもそうですが、仲が良いというのが何をやるにも一番良いことだなと今は思ってます!
そして、グループワーク!こちらも最高に仲の良いグループだったと思います。中南米の二人(メキシコ、チリ)を筆頭に、笑いの絶えないグループで、なかなか日本や香港にいるときには経験できないような雰囲気でした。Thank you!!
クラス写真
グループ写真
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